筋肉痛の原因・メカニズムは? 即効的な治し方のポイントを紹介!

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筋肉痛ダイエットやストレス解消を兼ねたエクササイズ。心地よい汗をかけば、気分は爽快です。でも、そのあとに襲ってくるのが筋肉痛。経験がありますよね?筋肉痛は、からだを鍛えた証拠ですから、決して悪いことではありません。むしろ、喜んでもいいくらいです。とはいっても、やっぱりあの痛み、できれば味わいたくありません。筋肉痛になったときに、できるだけ早く癒やすために、即効性のある治し方を紹介しましょう。

  1. 筋肉痛の原因・メカニズム
  2. 筋肉痛を素早く治す方法
  3. 筋肉痛にならないためには
  4. まとめ(筋肉痛にならないからだづくり)

1.筋肉痛の原因・メカニズム

筋肉痛は、どうして起こるのでしょうか。実は、医学的にははっきりと解明されていません。筋肉痛は、広義には肉離れなどを含みますが、一般的には運動後、数時間から1、2日で生じる遅発性筋肉痛のことです。ここでは、遅発性筋肉痛の対策について紹介しましょう。
骨格を動かす骨格筋は、束になった筋繊維(筋線維)を、筋膜が包み込むように形成されています。痛みを伝える神経は、筋膜に接合されていて、筋繊維にはつながっていません。ですから、筋肉痛の原因は、筋肉自体の損傷ではないと考えられると思います。筋膜まで損傷していて、すぐに痛みが伴うのは肉離れです。遅発性筋肉痛の原因は、以下のような説がいわれています。

1-1.乳酸などが蓄積する

運動をすると、乳酸などの疲労物質がたまっていきます。発生量が多くて代謝が間に合わずに筋肉に蓄積されると、筋肉痛が起きると考えられてきました。運動中に激しい筋収縮があると、筋肉への酸素供給が間に合わなくなり、エネルギー源であるブドウ糖が不完全燃焼を起こし、燃えカスのようなものが残ります。これが乳酸です。この乳酸が筋肉を硬くし、神経を刺激して炎症や痛みを起こすとされてきました。

1-2.筋肉が損傷を受ける

ところが、最近では、新しい説も出ています。血液中の乳酸値は、運動後すぐに低下するため、筋肉痛のような症状を起こす要因にはならないらしいのです。では、どうして筋肉痛になるのかというと、筋肉の損傷によるものといわれています。損傷した筋肉が回復する過程で炎症を起こし、そのときにできる痛み物質が筋膜を刺激して筋肉痛になるという見方です。

2.筋肉痛を素早く治す方法

原因やメカニズムはともかく、筋肉痛になったら、できるだけ早く治したいですよね。よく知られている基本的な方法から、最近知られるようになってきた方法まで、筋肉痛を治す方法を紹介します。痛みが激しい場合は冷やし、痛みが和らいできたらあたためるのが基本です。

2-1.痛いところを冷やす

運動直後や傷みが激し場合に効果的です。アイシングと呼ばれています。患部を冷やすと、血流が抑制されて、痛みを伝える神経を麻痺させて痛みを緩和してくれるのです。また、血管を収縮させて筋肉の炎症を抑えるのに効果があります。
アイシングは、1回あたり20分程度。1日に数回に分けて行うのがいいでしょう。運動から1、2日までがアイシングの目安といわれます。

2-2.温熱療法で温める

痛みが改善されてきたら、温めるのが効果的です。温熱療法といわれています。お風呂に入って温める方法がありますが、運動直後や痛みが激しい場合には、血流がよくなって、炎症を促進させてしまうので控えた方がいいでしょう。スポーツクラブから帰宅した際にからだの重さやだるさを感じている場合や、運動後、2、3日が経過してからがいいといわれています。
筋肉痛を早く治すには、基本的には温めて血流をよくするのが即効性のある方法です。血流をよくすることで、蓄積された乳酸を早く排出することができます。傷ついた場所を回復するために酸素や栄養を運びやすくなり、新陳代謝が促進されて回復を早めてくれるのです。
また、ぬるめのお湯につかって軽くマッサージするのも効果的だといわれています。でも、強いマッサージだと、炎症などの場合、血流がよくなってかえって損傷を広げてしまいかねません。あくまでも軽いマッサージを心がけてください。

温熱療法の発展形として、温水と冷水に交互につかる方法もあります。単に温めるよりも、さらに筋肉痛の改善に効果があるといわれる入浴法です。まず、42℃くらいのお湯に4、5分つかります。からだが温まったら、次は15℃~20℃の冷水です。1、2分つかります。これを4、5回繰り返してください。温水と冷水に交互につかることで、からだが刺激され毛細血管が伸縮します。その結果、血流が促進されて、乳酸などの疲労物質をより早く体外に出してくれるのです。
ただし、心臓が弱い方や血圧が高い方は、注意が必要になります。お医者さんに相談してみてはどうでしょうか。

2-3.軽い運動でからだをほぐす

筋肉痛になってから運動するにはつらいでしょう。でも、運動後は、筋肉は硬くなっていて血流が悪くなり、痛みの原因となっています。軽い運動でからだをほぐすのは、とても効果的です。
ストレッチがいいと思います。でも、勢いをつけたり重い負荷をかけたりするのはよくありません。できるだけゆっくりと時間をかけて、軽く筋肉を伸ばすストレッチを心がけてください。
また、ウォーキングや水泳(水中歩行)もいい方法です。無理をせず、20分~30分以内がいいでしょう。

2-4.改善効果がある栄養を補給する

筋肉痛の改善には、食事も大切です。筋肉痛の改善に効果がある食べ物もいろいろあります。とはいっても、過剰な摂取はよくありません。バランスよく食べることが大切です。ただし、ダイエットが目的の運動の場合、脂質の摂取は少し控えた方がいいかもしれません。
筋肉痛に効果があるといわれる食べ物を紹介します。サプリメントで摂取してもいいでしょう。

  • 肉類、魚介類、大豆製品、卵、ゴマなど(タンパク質)
  • ウナギ、豚肉、レバーなど(ビタミンB1)
  • にんにく、とうがらしなど(ビタミンB6)
  • 黒酢、レモンなどのかんきつ類(クエン酸)
  • レバー、牡蠣(かき)、大豆など(亜鉛)

2-5.たっぷりと睡眠をとる

筋肉痛に限りませんが、睡眠は疲労回復には欠かせません。眠っているときには、からだの中では成長ホルモンが分泌されて、消耗した筋肉を修復してくれる作用があります。8時間くらいの睡眠時間はほしいものです。

2-6.アルニカエキス

筋肉痛を治すため、さまざまな湿布薬などが市販されています。使ったことがある方は多いでしょう。それぞれ改善効果があると思いますが、最近注目されているのがアルニカエキスです。
アルニカというキク科の植物から抽出されるアルニカエキスは、抗炎症や血行促進などに効果があるといわれます。マッサージの世界では、このエキスを含んだアルニカオイルマッサージが1つのブームのようです。ハーブの一種で香りもよくリラックス効果もあります。化粧品にも使われるくらいですから、安全性も高いでしょう。一晩で痛みが解消されたという報告もあるようです。試してみてはいかがでしょうか?

3.筋肉痛にならないためには

これまで筋肉痛になった場合の対処法を紹介してきました。でも、できたら筋肉痛にはなりたくないですよね?痛い思いをしないにこしたことはありません。筋肉痛を予防する方法を紹介します。

3-1.アイシングをする

アイシングは、筋肉痛を治す方法でも紹介しましたが、むしろ予防する方法として最適です。
筋肉痛にはアイシングが効果的というサイトもありますが、アスリートに聞くと、ちょっと違います。アイシングは、運動直後に筋肉が熱くなっているとき、疲労がたまって筋肉痛にならないようにしているということです。つまり、アイシングは筋肉痛になる前の予防策。運動したすぐあとの対処法ととらえているようです。おそらく、筋肉痛になってからは、遅いということでしょう。もちろん、筋肉痛にも効果はあると思いますが、ならないための予防策としてのアイシングをお勧めします。

3-2.ストレッチで筋肉を伸ばす

アイシングと同様に、ストレッチも運動直後、痛みが出る前に行いたいものです。運動前のストレッチも有効ですから、準備運動と一緒にやりましょう。運動の前後のストレッチ。これを心がけてください。
筋肉痛になりやすい部位のストレッチ法を紹介します。それぞれ10回くらい繰り返してください。

太もも

何かにつかまりながら片足で立った状態で、浮いている足の甲を片手で掴(つか)み、膝を曲げてお尻の方に引き寄せて太もも前面を伸ばします。太ももの裏側は、腰くらいの高さの台などに足を乗せて上体を前に倒して伸ばしてください。それぞれ、左右交互に繰り返します。

ふくらはぎ・アキレスけん

壁などを利用して胸の高さくらいで両手をつけます。片足を後ろに送り、かかとが地面についた状態を維持しながら、上体を前傾させるようにしてふくらはぎとアキレスけんを伸ばしてください。左右交互に繰り返します。

片方の腕を首に巻き付けるように顔の前で曲げて、反対の手で肘を持って引きつけながら、腕の外側を伸ばします。また、頭の後ろで曲げて、反対の手で肘を掴(つか)みながら引っ張って伸ばす方法もあります。

股関節

あぐらをかいた状態で足の裏を合わせます。つま先あたりを両手で掴(つか)みながら、上体を前傾させて股関節の柔軟性を高めましょう。

お尻

あお向けに横になった状態で、片方の膝を両手で抱えながら、胸の方に引き寄せてください。お尻が伸びている感覚をもつことが大切です。片足ずつ、交互に繰り返してください。

お腹(なか)

足を伸ばした状態で座り、片側の膝を立てて両手で掴(つか)みます。掴(つか)んだ足を伸ばしている方の足の膝の外側に交差させて置き、上体を反対側にひねるようにしてください。これも左右交互に行います。

3-3.準備運動とクールダウンを習慣づける

ストレッチも準備運動とクールダウンの1つですが、もう少し広い意味で運動の前後に軽くからだを動かすことが筋肉痛の予防になります。習慣づけましょう。
たとえば、スポーツジムで少し重い負荷をかける運動をする前に、自転車を漕(こ)いで少し汗をかくといった準備運動が有効です。血液のめぐりをよくして体内の老廃物を出しやすくするだけでなく、筋肉をほぐしてケガの予防にもなります。
一方、運動後は乳酸が蓄積され、筋肉痛になりやすい状態です。また、運動をいきなりやめると、血流が急に悪くなって、心臓に負担がかかるともいわれています。激しい運動から軽い運動で少しずつクールダウンしていってください。軽いランニングやウォーキングを10分くらいでいいと思います。

3-4.運動中にこまめな水分補給を

かつて、運動中は水を飲むのはダメといわれた時代がありました。でも、現在では水分補給は必須です。汗をかいて水分が不足すると、血液がドロドロになり、筋肉にも乳酸など疲労物質がたまりやすくなります。筋肉痛の一因です。こまめに水分補給しましょう。

3-5.サクランボに筋肉痛防止効果あり!

最近、サクランボに筋肉痛を防ぐ効果があるという報告が話題になりました。運動後の筋肉の痛みを緩和し、炎症を抑える効果があるということです。特に、効果的だといわれるのが、酸っぱいことで知られるタルトチェリーといわれています。
アメリカの大学の研究チームが、アスリートにタルトチェリーのジュースを飲んでもらい調べたところ、消炎鎮痛剤よりも筋肉の痛みや炎症を治すのに効果的だったということです。安全面でも優れています。
サクランボは、筋肉痛だけでなくダイエットにも効果的だということです。ブヨブヨしたお腹(なか)を引き締めてくれるのではないでしょうか。さらに痛風や心臓病の予防にもなるといわれています。試してみる価値はありそうです。

4.まとめ(筋肉痛にならないからだづくり)

筋肉痛を治す即効的な方法や、筋肉痛を予防するための方法を紹介しましました。ポイントをあげると、以下のようなことがあります。

筋肉痛になったら場合は、

  • 運動直後や激しい痛みの場合は冷やす
  • 痛みが改善してきたら温める
  • 軽い運動でからだをほぐす
  • 改善効果がある栄養を補給する
  • たっぷり睡眠をとる
  • アルニカエキスマッサージを試す

また、筋肉痛にならないための予防策では、

  • アイシングをする
  • ストレッチで筋肉を伸ばす
  • 準備運動とクールダウンを習慣づける
  • 運動中にこまめな水分補給を
  • サクランボに筋肉痛防止効果あり!

日常的に運動を心がけている人と、そうではない人では、やはり筋肉痛になる割合や痛みの程度は変わってきます。筋肉の質も異なっているでしょう。よく運動をしている人は、筋肉の質もよくなり、筋肉痛になりにくいといえます。
筋肉痛になりにくいからだをつくりたいものです。そのためには、何よりも運動を生活の一部に取り込むことが大切でしょう。単に筋肉痛だけでなく、生活習慣病の防止にもつながります。
筋肉痛を治すことも大切ですが、防ぐことができたら一番です。日頃の運動や食事面を考えながら、筋肉痛にならないからだづくりを心がけてください。

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